食物アレルギーの除去食&代替食
食べられる! しかも美味しい! を目指して
食物アレルギーのある人のため食事を作ることになったら、悩むことだらけかも知れません。
何を食べてはいけないのか。
食べられないのなら、何で栄養を補ったらいいのか。
笑顔会は、そんなお悩みごとを解決するお手伝いがしたいと考えています。
手に入りやすい材料で、誰が食べても美味しい。
家族みんなで、安心して美味しく食べられるアレルゲン除去メニューを提案します。
※除去食を作る前に、必ず医療機関で診断を受け、症状が出る原因食物を明らかにし、食物経口負荷試験などによる医師の診断に基づいて、必要最低限の除去を行いましょう。
卵アレルギー
<調理前に知っておきたいポイント>
・卵黄と卵白の性質は異なり、アレルギー症状は卵白のたんぱく質が原因で起こりやすい
・鶏卵は、加熱するとアレルギーを起こす力が弱まります
・加熱した卵が食べられても、半熟卵や生卵は食べられない場合があります
<卵なしで調理する工夫>
ーハンバーグ・つくねー
つなぎに卵が使われているので、その代用となるものを加える
・卵不使用のパン粉+牛乳or豆乳を加える
・すりおろした山芋、すりおろしたレンコン、すりおろした麩など(やわらかくなりすぎる場合は片栗粉を足す)を加える
形をととのえたあと、小麦粉・米粉などをふってから焼くと、肉汁があふれにくく、形も崩れにくくなる
ーフライの衣ー
パン粉をつける前に卵液にくぐらせるが、卵液なしでもパン粉はつけられる
・小麦粉or米粉、水、酒を合わせたものにくぐらせてから、卵不使用のパン粉をつける
・小麦粉or米粉、水、卵不使用のマヨネーズ風調味料を合わせたものにくぐらせてから、卵不使用のパン粉をつける
ーお好み焼きー
ふんわりとした食感と風味を出すために卵が使われているので、その代用となるものを加える
・すりおろし山芋や豆腐ペースト、卵不使用のマヨネーズ風調味料を加える
・水の代わりにだし汁を加えたり、豚肉、干しえびなどの旨味のある具材を加える
ーパンー
卵にはパンをふっくらさせる効果があるので、卵なしで作る場合はふっくらさせるために 生地をよくこねることがポイント
蒸しパンであれば、卵なしで作れます
※スーパーなどで手に入るパンにも、卵不使用の商品は多くあります。
(ただし重篤な方は、同じ製造ラインで卵を使用した製品を扱っている場合にアレルギー反応がでる可能性があるので、原材料表示を確認するか、メーカーに問い合わせてください)
ースイーツー
ホットケーキやパンケーキ、ドーナツなどは、卵不使用のミックス粉を使って作れます
ホットケーキやパンケーキ、ドーナツなどは、重曹やベーキングパウダーを加えるとふっくら仕上がります。また、豆腐やヨーグルトなどを加えるとふわふわした食感になります
パウンドケーキは、卵不使用のミックス粉にバナナなどを加えて作るとしっとり仕上がります
クッキーは、卵なしで作ると固くなりやすいので、砂糖の代わりにはちみつを使ってしっとり食感を出しましょう
プリンは、牛乳や豆乳にかぼちゃなどを加えて色をつけ、ゼラチンや寒天などで固めて作ります
乳アレルギー
<調理前に知っておきたいポイント>
・牛乳は、加熱や発酵などでアレルギーを起こす力は ほとんど変化しません
・牛乳や乳製品を除去すると、カルシウムが不足しやすいので、毎日の献立にカルシウムが摂れるメニューを加えましょう。
(カルシウムが含まれている食品:魚介類、乾燥野菜、海藻、大豆、大豆製品、青菜、ごまなど)
<乳なしで調理する工夫>
ーシチュー・グラタンー
ホワイトソースは、一般的にはバター+小麦粉+牛乳で作りますが、代用品でも作れます
・乳不使用マーガリン+小麦粉or米粉+豆乳で作る
・すりおろしじゃがいもやコーンクリーム缶を加えてとろみをつける
・アレルギー対応のルウを使用する
グラタンのチーズは、乳不使用チーズや豆乳チーズ(加熱した豆乳にレモン汁を加えたものを漉して作る)を使う
ースイーツー
ケーキのデコレーションには、豆乳ホイップを使用する
プリンには、豆乳やアーモンドミルク、ココナッツミルク(ココナッツクリーム)などを使用する。かぼちゃやさつまいもを加えるとなめらかに仕上がる
クッキーは、豆乳を多めに加えてしっとり感を出す
アイスクリームは、豆乳ホイップや甘酒、アーモンドミルク、ココナッツミルク(ココナッツクリーム)などを使用する。バナナなどを加えるとなめらかに仕上がる
ーピザー
ピザ生地は米粉や上新粉で作る。または油揚げや餃子の皮などを生地に代用する
小麦アレルギー
<調理前に知っておきたいポイント>
・パンやめんなど小麦・小麦粉を使った食品を除去し、米などを中心にした献立で炭水化物を補いましょう。
・小麦・小麦粉を使った食品は多岐にわたるので、原材料表示をよく確認しましょう
・米粉を使ったパンにも、グルテンが使用されている場合があります。原材料表示をよく確認しましょう
・しょうゆや穀物酢には、小麦が使われていますが、醸造過程でアレルゲンが消失するので、基本的には食べられます。ただし、含まれている香辛料に小麦が使われている場合があるので注意が必要です
<小麦なしで調理する工夫>
ーめんー
ビーフン、フォー、米粉めん、ひえめん、きびめん、ライスパスタなどで代用する
ーシチューやカレーのルウー
ルウは、一般的にはバター+小麦粉で作りますが、代用品でも作れます
・バター+米粉で作る
・すりおろしじゃがいもやコーンクリーム缶を加えてとろみをつける
・アレルギー対応のルウを使用する
ーパン・ピザー
米粉や白玉粉で作る
※米粉パンは、スーパーなどでも手に入ります
(ただし、原材料表示で、グルテンを使用していないか、同じ製造ラインで小麦を使用した製品を扱っていないかなどについて確認する、またはメーカーに問い合わせるなどの配慮が必要です)
ースイーツー
ケーキ、クッキー、ドーナツなどは、米粉や白玉粉、アーモンドプードルで作る
クッキーは、豆乳を多めに加えてしっとり感を出す
アイスクリームは、豆乳ホイップや甘酒、アーモンドミルク、ココナッツミルク(ココナッツクリーム)などを使用する。バナナなどのしっとりしたフルーツや野菜を加えるとなめらかに仕上がる
ー揚げ物の衣ー
フライは、具材を米粉と水、酒を合わせたバッター液にくぐらせてから、米粉パン粉やおからパウダー、コーンフレーク(無糖)、乾燥マッシュポテト、高野豆腐をすりおろしたものなどをつけて揚げる
唐揚げの衣は、米粉と片栗粉を組み合わせて作る
天ぷらの衣は、米粉に重曹やベーキングパウダーを加えたものと水を合わせて作る
ーぎょうざ・シューマイの皮ー
米粉、上新粉などで作る。ライスペーパー、大根で代用する
ーお好み焼きー
米粉にすりおろし山芋や長芋などを加えて作る。山芋・長芋が多めのほうがふんわり仕上がる