食物アレルギー対応食を作るときに気をつけること
食物アレルギー人のために食事を作ることになったとき、どんなことに気をつければよいのでしょうか
「食べてはいけない食品」「食べられる範囲」を確認しましょう
まずは、食べるとアレルギー症状が出る食品を除去することが原則です。
そのためには、食事を食べる人の医師の診断に基づく「除去すべき食品」「除去の範囲」を確認しましょう。
「少量なら食べられる」「加熱すれば食べられる」などの人によって食べられる範囲はさまざまです。
食事を作る人は、これらを正確に把握しましょう。
加工食品を使用するときは、アレルギー表示をチェックしましょう
食物アレルギー症状を引き起こすことが明らかになっている食品のうち、特にアレルギーを起こしやすく、重い症状になる可能性が高い7品目を「特定原材料」といい、表示が義務づけられています。
また、特定原材料に比べるとアレルギーを起こしたり、重い症状が出る確率が少ない21品目については、「特定原材料に準ずるもの21品目」として表示が推奨されています(義務ではないので、含まれていても表示されていないことがあります)。
これらの表示をしっかり確認し、食べられる食品を選びましょう。
調理器具や食器を分けましょう
できれば、アレルギーのある人と、通常食の人の調理器具は間違いのないよう分けておきましょう。
同じ調理器具や食器を使う場合は、洗い残しのないようにしっかり洗浄しましょう(漬けおき洗浄が効果的です)。
洗浄用のスポンジも分けるようにしましょう。
調理の途中でとりわける場合は?
アレルゲンとなる食品を、調理の途中から除去する場合は、アレルゲンとなる食品を加える前に取り分けましょう。
取り分けた鍋やフライパンなどは、ふたやラップをしておくか、アレルゲンとなる食品を使った調理の際に離れたところに置くなどの注意も必要です。
給食調理の現場では…
笑顔会のメンバーが働いている給食調理の現場でも、アレルギー原因食品が混入しないように、さまざまな注意をしています。
・調理の時には、アレルギー食担当者は専用のエプロンを着け、専用の場所で調理をしています。
・動線図を事前に作り、食材が通る道を決めています。これは、アレルギー原因食品がそばを通ることがないようにするためです。
・アレルギー原因食品を計量したり、分けたりするときは、他の食材は近くに置かないようにし、作業後はすぐに洗浄・消毒、手洗い消毒を行います。
・小麦粉やかつおぶしなどの食材は、ふわふわ舞い上がるので、厳重に注意しています。
・牛乳の湯気が原因でアレルギー症状が人もいるので、牛乳を調理している釜のそばをアレルギー対応の担当者が通る時は、釜のふたを必ず閉めます。
・加工食品を使う際には、成分表示を必ずチェックして、食べられない食材が使われていないかを再確認しています。
※上記は、笑顔会が担当した学校給食における対応の例です。
学校給食における食物アレルギー対応については、各自治体によるアレルギー疾患に対する取り組みを示したマニュアルに基づいて行われています。