梅のお手伝い&クイズ

6月になると、スーパーなどの目立つコーナーに青梅が並びます。

お子さんに、「緑色だけど梅だよ」と紹介すると、梅といえば赤い梅干しのイメージがあるお子さんは驚くかもしれませんね。

(梅干しが赤い理由は、あとでクイズで出しましょう!)

今回は、この青梅を使ってお子さんと一緒に楽しむ「梅仕事」のご紹介です。

梅干しは手間も時間もかかりますが、梅シロップならとても簡単。

ゆっくり梅のエキスが溶けだす様子を眺めるのも、実験みたいで楽しい時間です。

梅干しは苦手というお子さんも、梅シロップで作るジュースなら、酸味が爽やかで桃のようなフレッシュな香りなので、気に入ってもらえると思います。

梅シロップ作りのお手伝いのお手伝い

<準備>

●材料は、青梅と氷砂糖だけです。

重さ1:1の割合で用意します。

少量からお好みの量で作れます。

氷砂糖以外の砂糖でも作ることができますが、純度の高い氷砂糖のほうが梅の風味を活かしたシロップに仕上がります。

●量に合わせた保存容器を用意して、消毒をしておきます。

準備ができたら、お子さんと一緒に梅シロップを仕込みましょう。

梅を洗ってアクを抜く

まずはたっぷりの水で梅をやさしく洗ってもらいましょう。

このあと、水に1~2時間つけておき、あく抜きをします。

(傷などがあると、まれに茶色に変色してしまいます。あまり目を離さないようにしてください)

あく抜きが終わったら、ザルあげしてキッチンペーパーや清潔なふきんでひと粒ずつ水気をふきます。

水分が残るとカビ発生の原因になってしまうので、しっかりふきとりましょう。

ヘタをとりのぞく

ヘタは竹串などで取り除きます。

竹串の先をヘタにあてるとポロっと外れるので、とても簡単です。

「皮が破れないよう、やさしくしてあげてね」と声をかけてあげましょう。

このとき、ヘタの周りに水分が残っていないか確認して、もし残っていればきちんとふきとっておきましょう。

ヘタをとったあと、しばらく(1時間ほど)乾燥させておくと、さらに苦みがやわらぎます。

容器につめる

梅と氷砂糖を交互に詰めていきます。一番上は氷砂糖になるようにしてください。

あとは、風通しのよいとろころに置いて、1日数回容器をゆらして、溶けていく砂糖をゆきわたらせます。

完成を待つ

写真は1週間ほど経った状態です。2週間~1カ月経つと氷砂糖がとけてシロップが完成します。

1カ月ほど経って 梅がシワシワになっていたら消毒した菜箸などを使って取り出してください(シワシワになった梅を入れたままにしておくと、腐敗の原因になります)。

梅を取り出したシロップは、鍋に移し、弱火で沸騰しないギリギリぐらいで加熱します。白いアクが出てきたら取り除きます。

そのまま冷まし、粗熱が取れてから消毒しておいた瓶などに移します。

できあがったシロップは、冷蔵保存が安全です。

梅シロップの楽しみ方

水や炭酸水で薄めて飲んだり、かき氷のシロップにもおすすめです。

牛乳で割ってもラッシーのようで美味しいですよ。

クイズ どうして梅干しは赤い?

梅シロップ作りのお手伝いで、梅に愛着を感じてもらえたら、もっと梅のことを知ってもらえるクイズを出してみましょう。

今回のクイズは少し難しいですが、小学生ぐらいのお子さんなら興味をもってもらえると思います。

《問題》

梅干しは、なぜ赤いのでしょう?

梅の実は、緑色から黄色に熟していきます。

※赤い部分がある梅の実もありますが、これは日に焼けて赤くなっています。

梅干しが赤い理由は、熟しているからではないのです。

では、なぜ梅干しは真っ赤な色をしているのでしょうか?

①赤しそと一緒に漬けるから、赤い色がうつる

②赤しその色素と梅の成分が反応して赤くなる

③天日干しにすることで 太陽の光を浴びて赤く染まる

答えは

答え 

② 赤しその色素と梅の成分が反応して赤くなる。

梅干しは梅と赤しその化学反応で真っ赤になります。

赤しそは、漢字で「紫蘇」と書くように、赤紫色をしています。

そのまま梅の実に色がうつったのであれば赤紫色になるはずです。

でも梅干しは真っ赤ですね。

しそに含まれている「シソニン」という色素は、酸性のものと反応すると赤色に、アルカリ性のものと反応すると青色になります。

梅にはクエン酸が含まれているので、きれいな赤色になるのです。

梅の酸っぱさのもとになっているクエン酸は、新陳代謝を活性化して、体の疲れを回復させてくれる効果がある成分です。

ぜひ暑さで疲れがちな時期は、梅シロップをジュースにして飲んだり、梅干しを食事に取り入れて、元気に過ごしてください。