フレイル予防のための栄養のカギ「さあにぎやかにいただく」


フレイル予防のためのどんなものをたべればよいのか

健康寿命を延ばすための食べ物とは何でしょうか。

ちまたでは「〇〇を食べると血圧が下がる!」「〇〇を食べると筋肉がつく!」などと健康効果をうたった広告やTV番組を見かけることがありますが、本当にその食品を食べるだけで健康になるなんてあり得るのでしょうか。
もし、そんなスーパーフードがあれば、世界中でブームになりみんなが健康になっているはすですよね。

例えばこの連載で前回「たんぱく質」の重要性についてお伝えしましたが、そのたんぱく質だけ摂っていればフレイル予防になるかと言えば、残念ながら答えは「NO」です。

体をつくるためには「たんぱく質」は欠かせませんが、その体を動かすためにはエネルギー源となる「炭水化物」や「脂質」も必要です。
また、体の調子を整えるためには、ビタミン類やミネラルも無くてはなりません。 私たちの体は いろんな栄養素が揃ってはじめて 健康維持ができるのです。

さあにぎやかにいただく

健康寿命の延伸には「ある特定の食品や栄養素を摂れば良い」といった決め手はありません。
大切なポイントは「いろんな食品をバランスよく食べる」ことです。

その「いろんな食品」の指標としてご紹介したいのが 東京都健康長寿医療センター研究所が 日常の食生活における食品摂取の多様性を10の食品群に分けて評価したものです。
10の食品群とは、魚介類、肉類、卵、牛乳、大豆・大豆製品、緑黄色野菜、海藻類、いも類、果物および油脂類です。
この10食品群の摂取頻度をチェックします。

この10の食品群は、頭文字をとって『さあにぎやか(に)いただく』という合言葉で覚えることができます。

※野菜は淡色野菜、緑黄色野菜を含む
※海藻はきのこ類を含む

1日7点を目指そう!

この『さあにぎやか(に)いただく』を使って 毎日の食事に点数をつけてみましょう。
1つの食品群の食品を食べたら 1点と数えます(少量でも料理に入っていればOK!)

毎日の食事では7点以上を目指しましょう。

もし7点以下でも、次の日に多めにとるように心がければ大丈夫です。
いろんな食品を食べるようにしていると、自然にバランスが整いやすくなりますよ。

今日から『さあにぎやか(に)いただく』を意識して健康寿命延伸にLet’s try!

今回は「フレイル予防における栄養のカギ どんなものをたべればよいのか」についてお話しました。
次回は、「よく噛む」についてお話する予定です