食で応援! 運動能力アップごはん 第10回 パフォーマンス向上させる食事①~トレーニング期の食事~
運動に取り組むお子さんをサポートするための、栄養やおすすめレシピをご紹介する連載です。
第10回のテーマは、パフォーマンスを向上させる食事①「トレーニング期の食事」
運動のパフォーマンスを向上させるには、食事も重要な役割を果たします。
トレーニング期間や試合前・後では、体や心の状態は異なります。
それぞれの時期に応じた食事でサポートしましょう。
監修:中江祥子(管理栄養士)
トレーニング期は、十分なエネルギーを確保!
練習量が増えるトレーニング期は、より多くのエネルギーを消費します。同時に消費したぶんのエネルギーを補給する必要があります。
摂取エネルギーが不足している状態が続くと、体重は減り、質の高いトレーニングを長時間行うことができなくなってしまいます。
競技によっては、体重が減ることで体が軽くなり 動きが良くなるという面もありますが、極端に体重が減ってしまうと栄養状態が悪い状態に陥ります。
エネルギーが不足した状態でトレーニングを続けると、疲労が蓄積したり、貧血やけがにつながってしまいます。
では、摂取するエネルギーの過不足はどのようにしたらわかるのでしょうか?
毎日体重測定をしよう!
簡単にできるのが、毎日の体重測定です。
毎朝起きてすぐ(ご飯を食べる前)に体重を測り、体重が減っていれば食事で補給するエネルギーが足りていません。
その場合には、エネルギー源として重要な糖質を含む主食を増やし、主菜・副菜ともにプラスします。食べやすい味付けや調理法を心がけると、無理なく続けられます。
また、食事だけでなく、食としておにぎりやパン、果物や乳製品もとり入れましょう。
たくさん食べることに慣れたら、筋肉のもとになるたんぱく質の量も増やします。ハードな練習をして体を作る期間は、たんぱく質を取り入れるようにすることも大切です。
食べる時は、食べたものが効率よく消化吸収できるように、よく噛んで食べることも意識しましょう。早食いは禁物です。
Point
・運動量に合ったエネルギーを確保する
・エネルギーの過不足を知るために、毎朝体重を測る
・よく噛んで食べる
おすすめレシピ エネルギー補給ごはん
汁物〈エネルギー・たんぱく質・カルシウムUP〉
カボチャのポタージュ
<材料(1人分)>
かぼちゃ 80g
鶏もも肉 30g
玉ねぎ 30g
にんじん 10g
牛乳 1/2カップ
ブイヨン 2g
塩 少々
こしょう 少々
水 1/4カップ
<栄養価(1人分)>
エネルギー 220kcal/たんぱく質 10.3g/脂質 8.3g/食塩 1.4g/カルシウム 133mg/ビタミンC 38mg
<作り方>
①かぼちゃは適当な大きさに切り、鍋に少量の水とコンソメ、かぼちゃを入れて加熱する。
②鶏もも肉、玉ねぎ、にんじんは1㎝角に切る。
③かぼちゃが柔らかくなったら、皮を取りながらスプーンでつぶす。
④③に水を入れて、鶏肉、玉ねぎ、にんじんを入れ、あくをとる。
⑤牛乳を入れて味付けをする。
<ポイント>
・かぼちゃはスプーンでつぶすだけなので、ミキサーを使わずにお手軽にできます。
・牛乳を入れることで、たんぱく質、カルシウムを補給できます。
主菜・主食〈エネルギー・糖質UP〉
餅入りお好み焼き
<材料(1人分)>
薄力粉 40g
だし汁 40g
山芋 20g
ベーキングパウダー 小さじ1/4
塩 小さじ1/4
砂糖 小さじ1/2
卵 1個
豚肉こま切れ 50g
キャベツ 100g
紅しょうが 小さじ1
切り餅 1個
ごま油 適量
マヨネーズ 適量
ソース 適量
<栄養価(1人分)>
エネルギー 756kcal/たんぱく質 29.5g/脂質 21g/食塩 4.6g/カルシウム 102mg/ビタミンB1 0.56mg/ビタミンC 63mg
※詳しい作り方やポイントは、こちらで紹介しています。
https://cookpad.com/recipe/6979687
主食・主菜〈1品でカロリーチャージ〉
鯖そぼろ丼
<材料(1人分)>
ご飯(炊いたもの) 200g
塩鯖 80g
玉ねぎ 20g
にんじん 10g
干ししいたけ 1個
グリンピース(冷凍) 6g
油 適量
砂糖 小さじ1
しょうゆ 小さじ1
味噌 小さじ1
酒 小さじ1
<栄養価(1人分)>
エネルギー 704kcal/たんぱく質 21.6g/脂質 27.6g/食塩 1.9g/ビタミンB6 0.45mg/ビタミンB12 6.5μg
※詳しい作り方やポイントは、こちらで紹介しています。
https://cookpad.com/recipe/6979834
副菜〈糖質UP、不飽和脂肪酸、ビタミンE〉
ツナとアボガドのマカロニサラダ
<材料(1人分)>
マカロニ 40g
ツナ缶 20g
アボガド 30g
レモン果汁 適量
にんじん 10g
冷凍コーン 5g
塩 少々
こしょう 少々
<栄養価(1人分)>
エネルギー 273kcal/たんぱく質 9.3g/脂質 11g/食塩 0.3g
<作り方>
①にんじん、アボガドは1cmの角切りにする。アボガドにレモン果汁をかけて、変色を防ぐ。
②マカロニ、にんじんは茹でる。
③具材を合わせ調味する。
<ポイント>
・アボガドは、血行を即して疲労回復を早めるビタミンEが豊富なので、持久的トレーニングを行ったときにおすすめです。
麩チャンプルー
主菜〈エネルギー・糖質・たんぱく質UP、ビタミンB1〉
<材料(1人分)>
車麩 15g
卵 1個
豚肉こま切れ 70g
キャベツ 50g
もやし 40g
にんじん 10g
にら 3g
塩 少々
こしょう 少々
しょうゆ 小さじ1
油 適量
<栄養価(1人分)>
エネルギー 345kcal/たんぱく質 27.2g/脂質 18.9g/食塩 1.3g/ビタミンB1 0.71㎎
<作り方>
①車麩は水で戻してよく絞る。
②卵を溶き、戻した車麩を卵液に漬ける。
②フライパンに油を熱し、②を炒めて取り出す。
③豚肉を炒めて、にんじんを加え、火が通ったらキャベツ、もやしを炒める。
④にらを加えて、②を戻し、調味する。
<ポイント>
・麩を入れることで糖質アップ! 車麩には植物性たんぱく質も含まれています
・豚肉、卵でたんぱく質を補給
・豚肉には、疲労回復に必要なビタミンB1が豊富に含まれます