食で応援! 運動能力アップごはん 第2回 どうして3食 食べるの?朝食・昼食・夕食の基本

運動に取り組むお子さんをサポートするために、必要な栄養やおすすめレシピをご紹介する連載です。
第2回は、“どうして3食 食べるべきなの?”という素朴な疑問に応えます。

監修:中江祥子(管理栄養士)

どうして3食 食べるの? 朝食・昼食・夕食の基本

「1日3食 食べなくても、3食分を2食で食べてもいいのでは?」

「規則正しく食べる意味ってあるの?」

そんな風に考える方も おられるのではないでしょうか?

しかし それは違います。

食事が不規則になると…?

食事が不規則になると、

体のさまざまな働きを調整するホルモンのバランスが悪くなり、

食べ物を吸収されやすいよう分解する消化酵素が消耗してしまって、

生体リズムが崩れてしまいます。

ひいては、エネルギーや体を作りだすことや、体の調子を整えることが うまくできなくなるのです。

また、ご飯やパンなどの炭水化物は、体内でグルコース(ブドウ糖)になり、エネルギー源として利用されます。

とくに脳は、エネルギー源として、食事から作られたグルコース(ブドウ糖)しか使うことができません。脳が1日に必要なグルコース(ブドウ糖)を確保するには、1日3回の食事が必要なのです。

運動をするとエネルギーが消費されます。消費した分のエネルギーと栄養素量は、食事で摂る必要があります。

もし欠食してしまうと、エネルギーや栄養素が不足してしまう危険性が高まります

運動しているお子さんは、多くのエネルギーや栄養素を必要としているので、欠食をしないことが大切です。

朝食・昼食・夕食 それぞれの役割

朝食は体のスイッチ

「朝食」を英語でいうと「breakfast」ですが、その語源をご存じですか?

「break」=「破る」、「fast」=「断食」ですから、

断食を破って1日をスタートさせるという意味があります。

朝食は 体や頭を動かすスイッチなのです。

ひとの脳は寝ている間もエネルギーを消費します。

朝食で、寝ている間に使われたグルコース(ブドウ糖)を供給して脳を目覚めさせ、体温を上昇させて、午前中に必要なエネルギーを補給する役割があります。

また、朝食を食べることで、味覚や嗅覚、視覚などの感覚を刺激し、休んでいた体が活動状態に切り替わります。

朝食をとらないと、体や脳に活動のスイッチが入らず、イライラやだるさ、集中力の低下などにつながります。

昼食でコンスタントに栄養補給

昼食では、午後からの活動に必要なエネルギーを補給し、血糖値を維持します。

血糖値を一定に維持しないと、体の動きや頭の働きが鈍り、パフォーマンスが低下してしまいます。

また、昼食をとることで、朝からの食事の時間が空きすぎるのを防いで、1日を通してコンスタントに栄養を補給することができます

夕食で疲れた体を回復させる

夕食は、1日に使ったエネルギーや寝ている間に使うエネルギーを補給して、体を回復させる働きがあります

夕食の時間帯が遅くなってしまうと、朝起きた時におなかが減らず、朝食を食べられないことにつながります。

また、消化する前に眠ってしまうと、寝ている間も胃腸が働き続け、眠りが浅くなってしまいます。

そのため、夕食は寝る3時間前までに食べ終えられるように心がけましょう。

Point

・活動のエネルギーは食べ物から生み出される

・人の体も食べ物から作られる

・規則正しく、1日3食、食事をとる

おすすめレシピ① <時短で基本の朝食

【和食】


・ご飯
・納豆のせ豆腐
・キャベツとチキンのおかかドレ和え
・かぼちゃと小松菜の味噌汁
・バナナ
・ハニーヨーグルト

・ごはん

精白米 100g

・納豆のせ豆腐



<材料>

絹ごし豆腐 130g/納豆(タレつき) 1パック/青ネギ 適量/ごま油 適量

<作り方>

①納豆とネギ、ごま油を合わせる。

②絹ごし豆腐の上に①をのせる。

<ポイント>
・豆腐は、低脂質で、たんぱく質、カルシウム、鉄と体作りに必要な栄養素が豊富です。
・納豆には、エネルギーを産み出すのに必要なビタミンB2や、骨づくりをサポートするビタミンKが豊富です。

・キャベツとチキンのおかかドレ和え

<材料>

キャベツ 50/サラダチキン 25g/かつお節 1g/フレンチドレッシング 7g

詳しい作り方やポイントは、こちらで紹介しています。

https://cookpad.com/recipe/6779002

・かぼちゃと小松菜の味噌汁

<材料>

かぼちゃ 30g 小松菜 20g にんじん10g だし 150g 味噌 大さじ1/2

<作り方>

①だしに南瓜とにんじんを入れ、やわらかくなったら小松菜を入れる。

②味噌で味付けする。

<ポイント>
・かぼちゃは炭水化物を多く含み、エネルギー補給に最適な食材です。

・小松菜は、カルシウムやビタミンCが豊富です。

・バナナ

バナナ 1本

<ポイント>

・バナナは、消化吸収が早くてエネルギーになりやすく、持ち運びやすいので補食にもおすすめです。

・バナナに含まれるフラクトオリゴ糖は、便秘を改善する効果が期待できます。

・ハニーヨーグルト

<材料>

プレーンヨーグルト 80g/はちみつ 小さじ1弱

<ポイント>

・はちみつに含まれる炭水化物は、速やかに体に吸収され、素早く活動エネルギーに変わります。

【洋食】

・ロールパン
・野菜オムレツ
・ツナポテト
・アスパラとレタスのミルクスープ
・キウイ
・きな粉ヨーグルト

・ロールパン

ロールパン 4個

<ポイント>

・朝に食欲がない時は、パンにツナポテトを挟んで食べると食べやすいですよ。

・野菜オムレツ

<材料>

キャベツ 20g/玉ねぎ 20g/中華顆粒だし 少々/油 適量/とんかつソース 適量

詳しい作り方やポイントは、こちらで紹介しています。

https://cookpad.com/recipe/6779030

・ツナポテト

<材料>

ツナ缶 20g/冷凍コーン 5g/ロースハム 1枚/マヨネーズ 小さじ2

詳しい作り方やポイントは、こちらで紹介しています。

https://cookpad.com/recipe/6779045


・アスパラとレタスのミルクスープ

<材料>

レタス 20g/にんじん 10g/牛乳 75g/ブイヨン 2g/水 3/4カップ

<作り方>

①アスパラは斜め切りにする。

②お湯に人参・アスパラを入れ柔らかくなったら,ブイヨン・牛乳を入れる。

③レタスを入れて味を整える.

・キウイ

キウイ 40g(小1/2個)

<ポイント>

・キウイに含まれるビタミンCの量は果物の中でもトップクラス!

・キウイにはたんぱく質分解酵素が含まれており、たんぱく質の消化を助け 胃腸の負担を減らすので、胃もたれの予防に効果的です。

・きな粉ヨーグルト

<材料>

プレーンヨーグルト 80g/きな粉 適量/砂糖 小さじ1

<ポイント>

・きな粉に含まれる大豆オリゴ糖は腸内環境を整えてくれます。