朝食や給食の代替食に! 卵・乳・小麦不使用の米粉100%パン

食物アレルギーのお子さんがおられるご家庭では、日常的に給食の代替食を用意しておられると思います。

とくに小麦のアレルギーがある方は、日常的に米粉パンを作るかご購入されておられるのではないでしょうか。

アレルゲンフリーのパンはコストが高めなので、できれば、手に入りやすい材料で米粉100%パンが焼けるといいですよね。

そこで笑顔会スタッフが、難しい手順なしで焼ける米粉100%パン作りに挑戦しました。

米粉100%パンを焼く前に おさえておきたいポイント

アレルゲンフリーの米粉100%のパン作りには、いくつか押さえておきたいポイントがあります。

おさえておきたいポイント

・米粉にはパン作りにむいている品種とむいていない品種があります。

 中でもミズホチカラは、米粉用として開発された品種です。

 ミズホチカラの米粉(製菓・製パン用)を使うと、他の品種に比べてふっくらしたパンを作ることができます。 

 スーパーなどでは手に入りにくいですが、ネットショップなどでは販売されています。

・米粉の生地は、よく混ぜたほうがふんわりとした仕上がりになります。

 混ぜはじめは生地が重くもったりとしていますが、よく混ぜるとトロトロになります。

・米粉パンはとても乾燥しやすい特徴があります。調理の段階から保存に至るまで乾燥しないよう気を配ることで、時間がたっても美味しく食べられます。

・米粉パンは一斤サイズで作るのは難しいので、パウンド型や小さめのパン型で作ることをおすすめします。

・発酵時間は生地や気温や湿度によって変わります。

 美味しく焼きあがる発酵具合をチェックしながら調整してください。

これらのポイントをつかむまで、何度か失敗してしまいました。

失敗例

初めて焼いた時は、表面が岩のような割れ方をしてしまい、パサパサになりました。

次に、てんさい糖の一部をトレハロース(パサつきを押さえるとされている)に代え、

塩を塩こうじに代えた(生地をしっとりさせるとされている)生地で、乾燥に注意して焼きました。

表面が割れることはなく、一見うまく焼きあがったように見えましたが、切ってみるとキメが粗めでした。

また、トレハロースや塩こうじの効果はあまり感じられませんでした。

ご紹介するのは、これらの失敗から学んだ末に、できるだけシンプルな材料で作るに至ったレシピです。

シンプルな材料で作る 米粉100%パン

<材料>

(18~20cmのパウンド型分)

米粉(ミズホチカラ) 200g

ぬるま湯(35℃) 155g

ドライイースト 3g

てんさい糖 22g

塩 3g

太白ごま油(菜種油や米油などお好みの油) 11g

<作り方>

①ボウルに米粉を入れ、中央にくぼみを作っててんさい糖とドライイーストを入れる。

 ドライイーストから離れたところに塩を入れる。

②ぬるま湯(35℃程度)は1割ほど残しておく。ぬるま湯をイーストめがけて注ぎ、ゴムベラで全体を混ぜる。様子を見ながら残りのぬるま湯を加えながら混ぜる。

ある程度混ざったら太白ごま油を加え、ハンドミキサーで混ぜる。

最初はもったりと重い生地ですが、トータルで5分以上混ぜるとトロトロとした生地になります。

③ボウルにぬれふきんをかけてからぴったりとラップをし、オーブンレンジの発酵機能を35℃に設定し、約25分発酵させる。

(気温や湿度に発酵具合は変わります。表面をチェックして、気泡ができていて割れていない状態で止めます。気泡が割れるくらいまで発酵させるとキメが粗く仕上がります)

※この時間に オーブンシートを型に合わせて切って かけておく。

④一度取り出し、ゴムベラで数10回混ぜてガス抜きをする。トロトロになったら型に入れて型に流し入れ、ぬれふきんをかけてからラップをし、35℃で約15分発酵させる。

(しっかりふくらみ、表面にぷつぷつと気泡ができている状態で取り出す)

⑤オーブンを160℃に予熱し、予熱している間に2重したアルミホイルで型を包む(パンが膨らむので上部はふんわりとさせておく)。

⑥160℃で15分焼き、その後200℃に温度を上げて(温度を上げている間もパンはオーブンから出さない)10分焼く。

⑦一度オーブンから取り出し、アルミホイルを外して、表面に油(※分量外。太白ごま油・菜種油・こめ油など)を塗ってから200℃で15分焼く。

⑧焼けたら取り出して、キッチンペーパーで包んでからラップで包む。完全に冷めてから切る。

乾燥や発酵しすぎに気をつけて焼くことで、モチモチでありつつ、ふんわりやわらかな米粉パンになります。

発酵しすぎてしまったパンに比べ、発酵しすぎないようチェックしながら焼いたパンは、口当たりが違いました。

切ったパンは一枚ずつラップで包んでおくと、翌日までやわらかいままでした。

食べる前の日の晩に焼いても、翌朝の朝食で食べたり、給食の代替食として持参できます。

トーストするのであれば、トースターより魚焼きグリルのほうが風味良く焼けます。

魚焼きグリルの方が、外はカリっと中はふわっと焼けるのでおすすめです。

その日や翌日に食べないパンは、ラップで包んで保存袋に入れて冷凍保存してください。

米粉のパンは、米の甘味が引き立ち、何もつけなくてもおいしく食べられます。

ぜひご家庭で焼いてみてくださいね。

<補足>

米粉100%の成形パンを作りたい方へ

今回はミニ食パンの作り方をご紹介しましたが、給食の代替食用であれば成形パンを作りたい、という方もおられると思います。

ただ、米粉と手に入りやすい材料で、時間がたっても硬くならない成形パンを作るのは難しいようです。

そこで、気軽に成形パンを作りたい方は、パンミックスのご利用をおすすめします。

熊本製粉

まるめるグルテンフリーパンミックス

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好きな形に成型できるグルテンフリー(7大アレルゲン不使用)のパン用ミックスです。

よろしければお試しくださいませ。