節分の豆まき&恵方巻きで 気をつけたい食物アレルギー
「節分」には、「季節を分ける」という意味があります。
中でも冬と春の季節を分ける日(暦のうえで春が始まる日である「立春」の前の日)は1年の始まりの大切な日とされ、「節分」の行事が行われるようになりました。
【豆まき】 大豆アレルギーと落花生(ピーナッツ)アレルギーの人への配慮を
新しい春を迎えるために、邪気や悪いものを払い、福を呼び込む行事として行われているのが「豆まき」です。
大豆アレルギーの方は、年の数だけ豆を拾って食べることを避ける、お子さんの場合であれば、拾って口に入れないように掃除を徹底するか、豆以外の(工作した豆など)を活用するなどの配慮が必要です。
より注意が必要なのは、落花生(ピーナッツ)アレルギーの方です。
地域によっては、大豆ではなく殻付きの落花生を豆まきに使うそうです。
拾って食べるときに抵抗がなく、後片付けも楽という理由から、節分用の殻付き落花生が一般的にも販売され 人気を集めています。
しかし落花生は、アナフィラキシーを起こす可能性がある重篤なアレルギー症状を引き起こすアレルゲンです。
食べなければ大丈夫というわけではありません。
豆まきに殻つき落花生が使われ、アレルギー反応を発症した事故も起こっています。
落花生アレルギーは、殻の粉を吸入しただけでも症状が出る可能性があります。
ご家庭内以外の場で、豆まき行事をされるときは、参加者や周囲に大豆や落花生アレルギーの方がいらっしゃらないか確認してからお楽しみください。
【恵方巻き】 いくらなどの具材や調味料に注意
恵方巻きは、その年の吉方(縁起の良い方角)を向いて巻き寿司を1本丸ごと食べ、運や幸福を一気にいただくというという風習です。
関西で商売繁盛を祈って行われていたものが、全国的に広がりました。
この恵方巻きが原因で、食物アレルギーを起こす事故も起こっています。
①具材
卵、魚介(いくら、えび、かに、鮭など)、かにかまぼこ、天ぷらやフライなどのアレルゲンを含む具材には注意が必要です。
マヨネーズで和えている場合も気をつけましょう。
とくに、初めていくらを食べるお子さんの事故などが起こっています。
具が見えにくいなどの場合も、よくご確認ください。
②海苔
味つき海苔は、醤油などの調味料や、魚介エキスなどが含まれているものも多いので注意が必要です。
焼き海苔は、アレルゲンは含まれていませんが、エビやカニの生息域で採取されていることがほとんどで、微量の混入がある可能性はあります。
③酢・しょうゆ
ほとんどの方が症状がでないとされていますが、小麦アレルギーの方は穀物酢やしょうゆ、大豆アレルギーの方はしょうゆに反応する方もいらっしゃいます。
とくに小さなお子さんは、初めて食べる具材などがある場合、アレルギー発症に気をつけて、節分の行事を楽しんでください。