柿のお手つだい&柿クイズ
栄養満点! お医者さんいらずになるフルーツ 柿
スーパーマーケットなどの店頭に、鮮やかな橙色の柿が並ぶ季節になりました。
柿は、ビタミンC、ビタミンA、カロテン、カリウムなどが豊富に含まれている とても栄養価の高いフルーツです。
「柿が赤くなると医者が青くなる」と言われるのは、風邪をひきにくくするビタミンCなどの栄養が含まれた柿を食べると、病人が少なくなってしまうからです。
旬のこの時期は、柿を食べて元気な体を作りたいですね。
ところで、皆さんのお子さんは柿がお好きですか?
お年を召した方は、柿を“水菓子”と呼んで和菓子のようにとらえて、ありがたくいただいていたそうです。
でも、お子さんには 他のフルーツに比べると人気がないようです。
それは、お子さんが柿を食べると、大人が感じない渋みや苦味を感じることに理由があるのかもしれません。
柿には「甘柿」と「渋柿」があります
柿が苦手なお子さんには、「甘柿」を選ぶか、しっかり熟して甘くなった柿がおすすめです。
柿には「甘柿」と「渋柿」があります。
柿の渋さの原因は「タンニン」という成分です。この「タンニン」はすべての柿に含まれています。
最初から甘い「甘柿」は、「タンニン」が不溶性で食べたときに口の中で溶けださないから甘いのです。
「渋柿」の「タンニン」は水溶性なので、アルコールや炭酸ガスで渋抜き(=不溶化)したり、渋味がなくなるまで干して(=不溶化して)干し柿にしたりします。
(渋柿も完熟すると渋味を感じなくなります)
柿+牛乳で実験みたいなスイーツ作り
柿に親しんでもらうには、お子さんと一緒にスイーツを作ってもいいですね。
しっかり熟して柔らかくなった柿と牛乳を、2:1の割合でブレンダーやミキサーで混ぜます。
お好みで練乳や砂糖、バニラエッセンスを加えてください。
これを冷やすと、柿に含まれたペクチンという成分と牛乳のたんぱく質が反応して、とろっとしたムースのようになります。
これなら、お子さんも楽しく美味しく食べられるかも!
クイズ 干し柿はどの柿で作る?
もしかしたら、「干し柿のほうが好き!」というお子さんもいらっしゃるのでは?
お正月飾りにも使われる干し柿の甘さは、砂糖の1.5倍とも言われています。
少し時間はかかりますが、干し柿をお子さんと一緒に作って、その甘さを味わってみてもいいですね。
ここで問題です。
とっても甘~い干し柿は、次のうちどれで作るでしょう?
①渋柿 ②甘柿 ③種なし柿
答えは…
↓
↓
↓
答え ①渋柿
実は渋柿は、甘柿よりも糖分が多いので、干して渋みを抜くと とっても甘くなります。
甘柿でも干し柿は作れますが、甘柿を干しても渋柿ほど甘くはなりません。
干し柿を作るときは、まずヘタの周りの皮をくるりとむきます。
そのあと、ピーラーで皮むきすると簡単です。
ちょっと力が要りますが、お子さんに手伝ってもらってもいいですね。
皮がむけたら残っている枝のところに干すための紐を結びます。2個ずつセットにして結ぶと干しやすいです。
沸騰したお湯に5秒ほどつけて殺菌してから干します。
※柿同士が当たらないようにずらして干します。
※カビが生えないように、雨の日は雨の当たらない場所や室内にとりこみます。
※カビ防止には、キッチンペーパーに焼酎をしみこませてふくと効果的です。
1週間ほどして表面が乾いてきたら、優しく柿をもみます(毎日~数日に1回)。
柿の大きさにもよりますが、小さいものなら2週間ほど、大きいと1カ月ほどでできあがりです。お好みの柔らかさまで干してください。
ラップで包んで冷凍保存パックに入れて冷凍庫で保存すると数カ月後まで食べられます。
一緒に作った干し柿を食べると、その甘さに驚いて、お子さんが柿好きになること間違いなしです!
できあがるころは寒い冬。栄養満点の干し柿を食べて風邪を予防してください。
柿のことをもっと知りたい人は、五條市に柿博物館へ!
五條市立学校給食センターで給食を作っているご縁がある五條市は、全国有数の柿の産地です。
そんな五條市には、柿博物館があります。
柿をテーマにしたクイズにチャレンジしたり、柿の歴史や食べ方、使われ方などがわかる映像を鑑賞できたりします。
柿のことをもっと知りたい方は、ぜひ足を運んでみてください。
奈良県果樹・薬草研究センター 柿博物館
住所:五條市西吉野町湯塩1345
電話:0747-24-0061
http://www.gojo.ne.jp/g-kanko/seeing/15kaki-hakubutsukan.html