暦(こよみ)の話 季節に親しむ
ごきげんよう!スマイリー平野😊です。
いつも笑顔会ブログをご覧いただきありがとうございます。
いよいよ、今日、ラグビーワールドカップが開幕しますね。東大阪市花園ラグビー場では、22日にイタリアVSナミビア戦が行われます。東大阪市の学校給食では、出場国に因んだ献立で大会を盛り上げます。「本日の給食」にも注目してください。
さて、昨日(9月19日)に五條市へ行きました。少し時間の余裕があったので京奈和道を通らずに葛城山・金剛山の麓の県道30号線(山麓線)で向かいました。以前にもこのコーナーで紹介しましたが、自然豊かな棚田や段々畑の間を走り、四季を感じて癒される道です。今年も残暑が厳しい日が続いていますが、田んぼの畔に咲く「彼岸花」を見つけました。草木はしっかり時季どおりに姿を見せてくれますね。
明治6年(1873)まで、「旧暦」が使われていました。今、日本で私たちが使っている「新暦」は太陽を基準にした「太陽暦」です。地球が太陽の周りを一周する365日を1年としています。厳密には365.24日なので、4年に一度の閏年(うるうどし)の2月に1日プラスして調整しています。一方「旧暦」は、月の満ち欠けと太陽の周期を組み合わせた暦です。月は太陽が当たる角度によって新月から満月まで形を変えます。この形の変化は見た目にわかりやすく、周期もはっきりしているため、夜空を見上げればだいたいの日付がわかるというシンプルな仕組みです。
しかし、月の満ち欠けを基準にした1年は約354日で、太陽が示す1年(365日)とは約11日もズレが生じます。19年に7回、閏月(うるうつき)を入れ、1年を13ヵ月にして調整をしていましたが、毎年実際の季節と歴が11日ずつズレていくのは農作業を中心とした生活にはとても不便でした。そこで、正しい季節を知るために取入れられたのが、太陽が示す1年を二十四分割し、季節を的確に示す「二十四節気」(にじゅうしせっき)「七十二候」(しちじゅうにこう)です。つまり、月が示す季節を組み合わせたものが「太陰太陽歴」=「旧暦」です。時計やカレンダーのない時代、日本人は豊かな感性で暦とともに暮らしていました。
夏は昼が長く暑い、冬は日が短くて寒い、こうした太陽の動きをもとにした季節の目安が「二十四節気」です。1年を24分割し「立春」「立夏」「立秋」「立冬」を区切りにし4つの季節を設定し、それぞれの季節を6つの節気に分け、正しく季節を把握するために使われています。「七十二候」は日本独自に発達した歴で、ひとつの節気をさらに3つに分けて5日ごとに「初候」「次候」「末候」と季節を移し、それぞれの季節を3~4文字の短い言葉、たとえば、「桃始笑」(桃初めて咲く)というように表現し、あらゆる自然の変化を皆で共有し、農作業などの暮らしの目安としてきました。
では、今日(9月20日)は、二十四節気の「白露」(9月8日~21日ごろ)です。(昼夜の気温差が大きくなると、朝夕には露が降りるようになります。昔の人は、この露を「白露」(はくろ)と名付けました。早朝、空が白むころに見られた露は、太陽が昇ると姿を消し、草木や土の匂いも露とともに消えてしまいます。このはかなさが秋らしく情緒豊かな時期です。一方、田畑や里山では待ちに待った実りの季節が始まります。七十二候では、白露から秋分に至る末候の「玄鳥去」(つばめ、さる)で春先に日本にやってきたツバメが、暖かく南の地域へと帰っていくころと表現されています。
そういえば、あれだけ飛んでいたツバメの姿は見なくなりました。
23日は秋分の日です。春分の日と同じく、昼夜の長さが同じになります。この日を境に日が弱く、短くなり少しずつ冬へと近づいていきます。真っ赤な彼岸花(中には白・黒・黄色の珍しいものもあります)と、夜は虫の音を聴きながらお月様を眺めると夏の疲れを癒す四季豊かな日本の有難さを感じます。
テレビでは、ラグビーを観戦し、月を眺めて好きなお酒が飲めたら至福の時になりますね。次回は、月と秋の味覚のお話をさせていただきたいと思います。
それでは、ごきげんよう、さようなら。